自伝以外読む気になれない フィクションに白けるようになって伝記ばかり読んでいます

年を取ってフィクションに興味が持てなくなりました 自伝や伝記ばかり読んでるのでその紹介など

音楽関係書籍感想

伝説の歌姫と言うタイトルですが、「伝説」なら普通はなかったことにされる都合の悪い出来事が全部書いてある興味深くてほろ苦い本です

作者はこの本を、音楽業界がどれだけ女を憎み蔑んでいるかを示す資料になると思って書いたそうです 確かにこの手の伝記でこんなに主題の人物がバカにされる描写が延々描かれるなんて、珍しいと思いました 帯に並んだ男性陣の名前を見ても、この本を読む人は…

DeepL+Kindleで読んでみた洋書 ジョンライドンの義理の娘”じゃない方”が書いたパンクの内情 甘酸っぱくて少女にとってはほろ苦い

女性パンクパンド スリッツのメンバーでジョンライドンの義理の娘”じゃない方”の自伝です 全般的に大変甘酸っぱく青臭い (小便臭いと言ってもいいかもしれません) 転校生のちょっと不良なイケメンにちょっかいを出して、授業中に「彼女は俺の事が好きなん…

オアシスとは=ロキノンなのか!?という話

近年のロキノンと言えばオアシスべったりで特にネットは四六時中ギャラガー兄弟のゴシップを拡散しているというイメージなのですが、じゃあロキノン=オアシスなのかというとちょっと違うんじゃないかという話です 昔のロキノンというと、「内容の半分以上が…

エモいぜエモいぜエモくて死ぬ これは「文学」だと思いました ケンローチに映画化してもらいたい

ジョイ・ディヴィジョン創設メンバーでありそのギタリスト、同時にニュー・オーダーのリード・シンガーであるバーナード・サムナーの自伝です 今まで色々な自伝を読んできましたが、この本は純粋に「作品」として素晴らしいなと思いました 特にマンチェスタ…

イギリス人が書いたドイツのクラウトロックの評伝。そして「クラウトロックを通して英ロック史を語っている本」でもあると思いました

イギリス人が書いたドイツクラウトロックの評伝です 高いけど、値段以上の内容で面白いよ このイギリス人が書いたという部分が興味深く、実際にはクラウトロックの話を通して自国の事を語っているんだなと思いました 冒頭の、人と違った音楽を知っている事に…

DeepLで読んでみたKindle洋書 ”じゃない方”(和訳本が出版されなかった方)の自伝に綴られた、日本には伝わらなかった格差のこととか

ピート・タウンゼント曰く「ザ・フーの天才じゃない方」ことロジャー・ダルトリーの自伝です ザ・フーはベースとギター(作曲する方)が中流階級、ドラムとボーカル(作曲しない方)が労働者階級という色々と生々しいバンドです そんなわけで「中流階級じゃ…

DeepL+Kindleで読んでみた洋書 ブライアン・エプスタインの手掛けた女性歌手の自伝 当時のリバプールやビートルズ周辺の様子が判ってとても興味深い

ブライアン・エプスタインがマネージメントしていた女性歌手の自伝 (ザ・スミスがカバーした事でも有名ですね) amazonのレビューでもビートルズの関連書籍として読んだという身もふたもないレビューが掲載されていますが、私もそのクチです しかし、当時の…

オアシス書籍あれこれについて

この本のプレミアについてはずっと謎です 解散前から10000円ぐらいしていて、欲しくても買えなかったのですが、解散後は一時的に値段が下がって2000円ぐらいで買えました しかしギャラガー兄弟がそれぞれソロで成功を収めてからはまた高騰してしまいこんな値…

ロックのルーツは讃美歌にあり

新版 賛美歌―その歴史と背景 原恵 U2に限らず、ロックと讃美歌というのは切っても切り離せない関係だと思います。(キースリチャーズのような聖歌隊出身や、幼少時に聖歌隊に入りたかった思い出を語るミュージシャンは多いですね) この本は讃美歌の歴史につ…

英音楽界ってものすごい男尊女卑の男社会だよなーと常々思っていて、女性ミュージシャンの訴えを聞く耳があったら「海外デハ日本なんかと違って!」という結論には絶対ならないと思うのですが、勿論誰も聞く耳など持つはずもなく…

アート セックス ミュージック (ele-king books) 作者:コージー ファニ トゥッティ いわゆるラディカルな思考の持ち主で「解放」の支援者である連中には、彼ら自身もわたしの役割(女性としてのそれ)は 洗濯人、料理人、掃除人――COUM活動の中でわたしがこな …

ビートルズやらボブディランやら、ロック史のヒーロー達をちょっと俯瞰した位置からずっと見てきた秀才の自伝…と言ったところでしょうか

ポール・サイモン 音楽と人生を語る ロバート・ヒルバーン ポールサイモンは十分に成功してるし、天才には間違いない筈なんですけど、半生をたどっていくとビートルズやらボブディランやら、華のある人達に微妙にひけめを感じ続けたキャリアだったんだなとい…

血沸き肉躍る最高のエンターテイメントなのでBLMの事とかは考えずに読んでほしい

モータウン・ミュージックネルソン ジョージ著早川書房 伝説の音楽レーベル、モータウンの興亡史です ベリーゴーディーの生い立ちを語るために、祖父の代から初めてるところが、モータウンサーガという感じです。(読んでみると祖父の代から始めなくてはなら…

ユーミンだとか岡林信康とかメジャーからマイナーまで様々な現場で叩いてきたドラマーの一代記 日本の音楽史がちょっと俯瞰した不思議な立ち位置でから語られます

僕の音楽物語 1972−2011 名もなきミュージシャンの手帳が語る日本ポップス興亡史 /平野 肇 この本はめちゃくちゃ面白いのでぜひ読んでもらいたいです。 ユーミンのルージュの伝言や吉田拓郎のレコーディングに参加したドラマーの平野さんの自伝です。 平野さ…