U2主要全アルバムざっくりレビュー 来日記念(ツイッター転載)
BOY:ニューウェーブアルバムだけど時々U2っぽい 今となってはJoy Divisionワナビーな暗黒臭にびっくりするかも プロデューサーは3rdまでスティーヴ・リリーホワイトが担当
October:引き続きニューウェーブアルバムですが、ベース強調と全然ブルース風味のないスライドギターソロで実は90年代路線の原型じゃないでしょうか 私はジャンルU2完成前の過渡期感が好きです
WAR:曲の力が時々ジャンルを超越 ニューウェーブアルバムというより「ジャンルはU2」の始まりのアルバムですね Sunday Bloody Sundayはよくこんな曲を作ったなと
焔:ここからブライアンイーノにプロデュースを依頼 ボノの暑苦しさをキラキラアンビエントギターが中和して丁度いい
The Joshua Tree:プロデューサーはイーノ&ラノワだが、ラノワ色の方が強いんじゃないかな 淡々と刻むベースとキラキラリズムギター ルーツ探求と散々言われてますが、1曲目からキラキラしてるので泥臭さはそれほどないです ファンでもつい冒頭3曲を鬼リピートしてしまうが、一度は通して聴いてみて!ニューウェーブ期の終わり
魂の叫び:BBキングが参加してたり、ヨシュアよりも判りやすくルーツ探求してるのですが、それ以外の部分が面白いです 見張り塔とかSilver&Goldとか、アクトンに繋がる部分が今聴くと面白い
アクトンベイビー:あの暑苦しいU2がエレクトロ・ダンス路線に挑戦?と最初はびっくりするが、それも最初だけでONEが流れてきた時点で安心する デジロック具合がガチすぎずいい塩梅
Zooropa:デジロックのガチさが増し更に暗い でもそれが好きという熱心なファンも ラノワの代わりにDepeche Modeで成功したFloodがプロデューサーに起用される ボノもファルセットを多用したり、なんとなく退廃的な雰囲気
POP:エレクトロ・ダンスミュージックへの接近がガチすぎて欧米(特にアメリカ)では不評でしたが、80年代U2がそもそもそこまで人気のなかった日本では素直に受け入れられて過去最高の売り上げ
All That You Can't Leave Behind:ヨシュア・アクトンの路線を古臭くならないように素直にアップデートというファンの期待を裏切らない1枚 1番好きという人も結構います
原子爆弾解体白書:現在日本で一番売れたU2のアルバムは実はこれです ロキノン寄りで聴きやすいし、キラキラ曲(City of~)もあるよ!クリストーマスとスタジオに入って行き詰ってどうしよう…となってたのを、スティーヴ・リリーホワイトがやってきてまとめてくれたというTheLa'sみたいなアルバムなので、そこもブリットポップ寄り?
No Line on the Horizon:色々と挑戦している作品なので面白いですが、全体的には地味
Songs of Innocence:初期っぽい曲や00年代っぽい曲とU2のお試し盤といった感じ 今もTVなどで結構曲が使われてるので改めて聴くと楽しいよ! iPhoneを探してみてね
Songs of Experience :あらゆる手段を使って今っぽい音を目指した結果、Love is bigger~が全て持っていきます うん、愛は何より大きいよ
参考書籍?
CROSSBEAT Special Edition U2 (シンコー・ミュージックMOOK)
- 発売日: 2017/12/01
- メディア: ムック
U2に関する大まかなデータはこの本がいいんじゃないでしょうか
必要以上にU2を神格化せずにあくまで「いちミュージシャン」として扱ってるのがいい感じ
コールドプレイみたいなフォロワーが出現したり、ノエルがU2大好きだったりを経ての「現在のリアルタイムの視点」でU2を語ってくれてるところがすごく好きです。
情報がちゃんとアップデートされている!
自分の好きな音楽家が、誰かを威嚇する為に「権威」扱いされるのを見ると悲しくなる私です