自伝以外読む気になれない フィクションに白けるようになって伝記ばかり読んでいます

年を取ってフィクションに興味が持てなくなりました 自伝や伝記ばかり読んでるのでその紹介など

ブリットポップの男尊女卑について思い出してみる どうして私たちはジャスティーンが受けた仕打ちをなかった事にしているのでしょう

ブリットポップについてSUEDEのブレットアンダーソンは

国粋主義的だと思ったし、女性蔑視的なものとも強い結びつきがあるように感じた”

スウェードのブレット・アンダーソン、ブリットポップなんか嫌いだったと語る | NME Japan

と当時を振り返っていました

クールブリタニアとか国旗とか、そう思うのは当然ですよね。

でも今となっては皆それを忘れている。

ブリットポップを振り返る時、皆オアシスとブラーの事を思い出し、どちらも今となっては「失うものがいっぱいある特権階級の大物」だから、滅多なことは言わないわけです

それなのに、当時の事実ではなく、「今どんな立派な事を言っているか」で過去を判断しちゃっている

私はそれに全く納得できないのです。

では、今ではなく当時リアムが何を言っていたかというと

 

”リアムはあるインタヴューでジャスティーンと寝てみたいとか言ってたじゃん。実はやっぱり好きなんじゃないの?

「ああ。迷わず口にちんぽぶちこんでやるね。迷わずね」

●大馬鹿もんだな、おめーは(笑)。

ボンベイ・ロールも迷わずぶちかましてやる」

●何だよ、ボンベイ・ロールって?

「パイオツでやるのよ。パイオツぐって掴んでその間にちんこ挟みこむ」

●(笑)パイズリのことじゃねーかよお。

「おう! いつだって大歓迎だ」”

RO95年11月号 125Pより

 

問題はこれがリアムではなく、ジャスティーンのwikiに書かれている事で、

今となってはジャスティーンに興味のある人など殆どいないので、これが問題視される事はなく「リアムが言ったおもしろフレーズ」としてネットミームみたいな扱いになっている。

口に性器を突っ込んでやると言われた女の子の為に憤る人はどこにもいないのです。

 

口にちんぽはともかく、リアムがジャスティーンとセックスしたいと言いまくっていたことは色々なインタビューに出てきます。

私が気になっているのは、本人が勇ましく怒っているので目立たないのですが、周りの男達の誰もそれをとがめないことです。

本人も言っています

彼が『Smash Hits』で言ったことを見た?彼は言ったのよ。"ジャスティンをベッドから追い出すことはない "って。

Interview: Justine Frischmann | From the Observer | The Guardian

それでも記者は「彼女は怒っている」と述べるにとどまり、彼女の為に憤ったりはしないのです。

「周りが笑って同調し、止めないことが問題」という森元総理の時に散々言われたことが当時は堂々と行われていたのに、皆それをなかったことにしようとしている。

そしてデーモンもデーモンで、彼は家事が一切できない上にジャスティーンにバンドを辞めさせ、家庭に入らせようとした。

 

”この年の会話では、パートナーのアルバーンが、バンドをやめて落ち着いて家庭を持つように説得していることにジャスティーンは腹を立てていたようだ。

彼女の話によると、アルバーンが言うには

「君は男と対等であることを証明したのだからこれ以上証明することはない」

「君は本当は子どもを持ちたいと思っているのに、それを認めていないから不幸なんだ」と言ったそうです。

彼女はこれに腹を立て、彼が自分の本当の問題に対処するのではなく、支配権を取り戻そうとしているのではないかと疑った。”

 

男が勝手に「君は本当は子供が欲しい筈 ただそれを自分で認めてないから不幸なんだ」なんていうの、海外デハー勢には許しがたい言葉だと思うんですよ。

日本の男が言ったら「海外デハ考えられない!」といきり立つような。

でも誰もジャスティーンに興味がないので、当時は「一皮むけば海外モ同じ」だった事は闇に葬り去られる。

 

ついでにデーモンは全く家事ができないというのも、普段「日本の男は世界一家事をしない!」って怒ってるのに、スルーしちゃだめだと思うんですよ。

家事の出来ないデーモンてば天才なのにぽんこつでカワイイ~(*´ω`)で済ませていいの?と

”デイモンは絶対に家事が苦手です。彼は努力していますが、私がツアーから帰ってきたときには、電球がひとつも作動しませんでした。冷蔵庫には食べ物がなく、汚れた洗濯物があちこちにある。私は彼の後始末をするつもりはありません”

Elastica: Making a Connection - Rolling Stone

 

ジャスティーンに関しては「本当に曲を書いたのはデーモンだろ」という疑いも、ジェンダーバイアスそのものなのに、誰も疑問に思わない事もすごく違和感があります。
(これについては、別れた後、あまりにも曲を作らない事やデーモンが否定しないことから私も正直疑いは感じますが、逆に本当にデーモンが書いていたのならすぐに裁判を起こされるような露骨なパクリをするかな?とも感じています。)

 

それもこれも皆ジャスティーンに興味がないからだと。

現実にヒドイ目にあっているのは特権階級 of 特権階級のエマワトソンあたりではなく、取るに足らない存在として見下されているジャスティーンみたいな人達なのに。

でもそういう人には誰も興味がないので、どんな扱いを受けても全部無視されて「海外デハ日本なんかと違って差別なんてありません」となっているんじゃないの?と私は思っています。