自伝以外読む気になれない フィクションに白けるようになって伝記ばかり読んでいます

年を取ってフィクションに興味が持てなくなりました 自伝や伝記ばかり読んでるのでその紹介など

前澤友作さんのお金配りを見て、この小説の事を思い出しました すごくお金があったら自分に何ができるか?という永遠の命題

ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを 

 
”聞きたまえ! 億万長者にして浮浪者、財団総裁にしてユートピア夢想家、慈善事業家にしてアル中である、エリオット・ローズウォーター氏の愚かしくも美しい魂の声を。隣人愛に憑かれた一人の大富豪があなたに贈る、暖かくもほろ苦い愛のメッセージ……現代最高の寓話作家が描く、黒い笑いに満ちた感動の名作!”
 
億万長者になってしまったローズウォーター氏がなんとか人々を救いたくて右往左往する様子を描いた小説です。善意で行動しているのに、聖人として扱ってもらえるわけではなく。
夢みたいな話だけれど、もし自分にお金と言う力があったら、何かできるはずだしやらねばならぬという強迫観念に取りつかれてしまうのは判る気がしました。絵空事なんだけど、不思議なリアリティがある作品でした。
この作品が刊行された1965年から前澤さんがSNS上に現れた21世紀までで、人はどれだけ変わったのでしょうか?
あと心配なのはこの作品を引き合いに出すことが前澤さんに対する「誹謗中傷」扱いされてしまったらどうしようということです!